32歳の誕生日を迎えた
先日、32歳の誕生日を迎えた。
当然、祝ってくれる人はいない。
正直、祝われたいとも思っていない。
20歳くらいまでは、年齢を重ねていくごとに、大人になりきれないワガママと、大人の仲間入りに近づくドキドキを感じていた。
「まだ若いんだから」という言葉が通用するのもこの頃だった。
しかし、25歳を過ぎたあたりから、「あと何年で30歳か」ということばかり考えている自分に気が付いた。
死刑宣告のようだった。
執行日が30歳。その日に死ぬ。命が終わるわけではないけど、社会的にある程度の区切りとされる年齢。
それまであと何年かを数えては後悔し、絶望するだけの無為な日々だった。
30歳と言えば、結婚し、子供を持っている人だって大勢いる。
それがオレは何だ。何とニートである。
正直、情けない。情けなくて涙が出る。
そしてそんな30歳を迎えてから、さらに2年が過ぎてしまった。
親も60歳を過ぎた。
いつ死んでもおかしくない歳だ。
親が死んだあと、自立できていないオレはどうなるんだろう。
たまにニュースになる、親の死体を隠したまま、その子供も餓死して見付かったみたいな風にオレもなるんだろうか。
そうやって死んでいくんだろうな。
なんで生まれてきたのだろう。
そんなことを考えながら、井上陽水の『人生が二度あれば』という曲を聴いては落ち込んでいる。