居ても居なくてもいいどころか、居ない方がいい存在
いつの間にか冬は終わっていた。春が来ていた。来たと思っていたら、すでに桜が散り始めていた。
そんな景色を見ながら、自転車で近所に出かけた。
行くあてもなく、近所のショッピングモールに入った。
春休みなのだろう。学生の姿も目立つ。親子連れも少なくない。
そういった、幸せそうに歩いたりしている人たちを見ると、どうしようもない気持ちになる。
同じ建物にいる人。隣を通り過ぎる自分。
でも、その人と関わることはない。
オレは居ても居なくても変わらない存在なのだろう。
それどころか、居ない方がよっぽどマシだ。
自分が生きているだけで水道代がかかり、電気代がかかり、食費がかかる。つまり金がかかる。
オレがしたゴミや糞尿を、どこかで処理してくれる人がいるのだろう。その人たちの仕事を増やしている。
これだけ日本中に人がいて、みんな他人のことなんて気にしていられない。